火のみち(乃南アサ)

次郎は戦時中に日本に家族(母・姉15くらい・君子8歳くらい・弟5歳くらい)とともに帰国。
父は戦死、次郎はまだ10才程度
日本に帰国した次郎たちは父の親戚の家に住まわせてもらうが肩身がせまい。
姉は家族を支えるため東京に仕事を探し ...
母子像(筒井康隆)

主人公が赤子の息子に買ってあげたサルの人形は特殊な能力を持っていた。
そのサル人形を持っていた息子の右手が、空中から消えてなくなっていたのだ。
このときは主人公が気づいて、あわてて赤子をこちら側に引っ張り、事なきを得た。
サル人形は、持っている人を異次 ...
覆面作家、目白を呼ぶ(北村薫)

推理小説のネタバラシしますので、嫌な人は慌ててスクロールして下さい。
北村薫 覆面作家シリーズより 『覆面作家、目白を呼ぶ』
超お嬢様な探偵役の「覆面作家」(というペンネーム)と、
ワトソン役の担当編集者・良介 ...
向日葵(乃南アサ)

自分の体臭がとてもコンプレックスなOL女性。
ある日出会った男性と親しくなり、交際するようになる。
男は、女の体臭について何も言わなかった。
ずっと、恋も出来ずにいた女は、優しい人にめぐり会えた、やっと幸せを掴めたと思う。 ...
復讐執行人(大石圭)

主人公「香月健太」には、妻と二人の娘がいる。
事件は明日から家族旅行に行くという夜起きた。
夜中、コトンという小さな音で健太は目を覚ます。
一階に降りていくと男がいた。そして健太は腹部を刺されて気を失う。
気が付くと健太は、二階の寝室の柱に猿ぐつわをされ ...
弁財天の使(菊池寛)

江戸時代の話です
飛脚問屋を営む藤兵衛という老人がいました。
広い家に住み、五つの蔵を持ち、庭には池まであるこの界隈きっての豪商でした。
そんな藤兵衛の変わったところを挙げるとすれば、
不忍池の弁財天を大変信仰しているということでした。 ...
防空壕(江戸川乱歩)

空襲警報が鳴った。男は慌てて手近な防空壕に飛び込んだ。
そこには先客がいた。暗くてよく見えないが女性らしい。
言葉少なに語り合いながら、二人は息を潜めていた。
轟音と共に火の手が見えた。街が燃えているらしい。
火に映 ...
白昼夢(江戸川乱歩)

暑い昼下がり、男が店先から飛び出して叫ぶ。
「私は人殺しだ!妻を殺したんだ!」
人々はまたかと言う顔で相手にしない。いつもの事だ。
騒ぎを聞いてやってきた警官に男は訴える。「捕まえてくれ!私は人殺しだ!」
警官は男を宥めるが、 ...
僕は悪党になりたい(笹生陽子)

主人公は母子家庭に育つ。母はキャリアウーマンなので経済的に困った事はない。
弟とは種違いらしい。主人公と違い、小3の弟は父親を求めているようだ。
母が出張中、弟が病気になった。
看病しなければならないが、主人公は修学旅行に行か ...
ペット・セマタリー(スティーヴン・キング)

確かアメリカのメーン州が舞台で、
主人公の医者は妻と子供2人を伴って都会から田舎町にに引越しをする。
その家の前には大きな道路があり、裏には広大な森が広がっている。
近所の老夫妻とも仲良くなり、だいぶ引越し後の生活になれてきたある日 ...